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【連載】ビギナーのためのECビジネスAtoZ 第一回:ECって面倒臭いんだよ

2014年1月14日 カテゴリ: タグ:,

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【連載リスト】ビギナーのためのECビジネスAtoZ
 第一回:ECって面倒臭いんだよ
 第二回:事業戦略のための思考フレームワーク活用のススメ
 第三回:ECサイトOPENまでの具体的タスク
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あけましておめでとうございます、元店長です。

2014年になりましたね。2010年に個人事業としてスタートしたスパイスラックも、今年で丸4年を迎えるわけです。なかなか感慨深いものがあります。

まだまだ零細ECサイトとしての域を脱しきれていない当サイトですが、さすがに4年もやっていると、色々と相談を受けることも多く、余りレベルの高い相談は逆にこちらが教えて欲しいくらいなんですが、「ウチもいつかECを始めたいと思っているんだよねー」といった素朴な質問には出来る限りお答えさせて頂いております。

「EC始めたい」というのが企業の場合は、まあそれなりの資本力もある中で始めるわけですから、専任担当者でもつけて何とかあれやこれや体裁を整えることになるのでしょうが、素人個人の場合はなかなか問題が多いです。

何故か。
一言で言うと「ECをちゃんとやろうと思ったら結構面倒臭い」からです。
そして「ちゃんとやらなかったら全然儲からない」からです。

ECというツール自体、年々コモディティ化の度合いを強めており、本屋には「主婦でもできるEC」やら「ECで副収入ガッポガポ」的な書籍が並び、さらにはBASEやStores.jpのような「一見誰でもすぐにECビジネスが始められそうなサービス」も乱立してきています。クラウドサービスも多数出てきており、それこそスタバでラテ飲みながらスマホやタブレットで仕事ができる時代です。

こんなの見てると「自分にもできるかも!?」と思っちゃいますよね、そりゃ。

しかし、あなたがそう感じる、ということは、他にも同じように考えている人もゴマンといる訳で、実はECビジネスとは、乱立する無数のライバルの中から気ままな消費者に選んで買ってもらわないといけない「超レッドオーシャン」領域なのです。

BASEやStores.jpは目の付け所の良い優れたサービスだとは思いますが、これらはあくまで「Webショップが誰でもすぐに作れるサービス」であって「ECビジネスが始められるプラットフォーム」ではないのです。ここ大事。超大事。

「ECビジネスを始めること」は単純に「Webサイトを公開すること」にとどまりません。

  • 何を扱うのか?それってニーズはあるのか?
  • どうやって売るのか?売るためのコストはどう捻出する?
  • 集客はどうするのか?そのコストはどう判断する?
  • 訪問してくれた顧客にどうやって買ってもらうのか?
  • 競合他社と比べて、顧客が自分のサイトで購入する理由は何か?
  • 顧客接点の構築と維持はどのようにすれば?
  • 外部的な要因に対して、どのように対応していくのか?
  • 専門的なツールやサービスをどう使いこなすのか?
  • 投資と回収について、どう考えるべきなのか?

やるべきことは、山ほどあります。

確かに現代において、「仕事のやり方」は劇的に変わりました。
実際に当社でも、サイボウズLIVEというクラウド型グループウェアでコミュニケーションを完結させ、DropboxやBox等のクラウドストレージを使ってファイル管理・共有を行い、SkypeやGoogleハングアウトで国境を越えてミーティングを行っています。はっきり言って、便利です。デジタル社会の恩恵を全身で受けまくってます。

しかしながら、商売そのものは、なかなか簡略化・効率化できないものです。
Amazonや楽天等の巨大資本を持つプラットフォーマーとは異なり、個人含めたスモールスタートのECに関しては、まだまだ泥臭い地道な部分が仕事のほとんどを占めます。勿論深く考えず、ただサイトをOPENしただけの店舗もたくさんあるでしょう(そしてそれでも結構売れている店もあるでしょう)。が、継続や拡大を目指すなら、時に俯瞰し、時に微に入り細を穿つようにして、detailに対して真面目に取り組む必要があります。

でもこれって当たり前のことで、古今東西、リアルバーチャル問わず、ビジネスとは総合的な要因を制した者が勝つものです。街のはずれに一見してそれとは分からないショップをある日突然オープンしたって、なかなか流行らせるのは難しいですよね。
Google調べによると、「2008年時点で固有のURLを持つWebサイト」は1兆を突破したそうです。Webの海は余りにも広大です。手こぎボート一艘で漕ぎ出したとしても、果たしてユーザーはあなたのサイトを見つけてくれるでしょうか?

ECは決して「簡単お手軽に始められるビジネス」ではありません。
すべてにおいて「デジタルだから、簡単にできる」訳じゃないのです。
むしろ「デジタルだから、余計面倒になっちゃった」部分もあったりします。

書店に並ぶ「副業煽り系」の書籍には、実はほとんど大切なことが書かれていません。
数十万や百万円程度の資本で小さく始めようと考えている個人にとって、プロモーション媒体のリストなんて無意味なんです。「WordpressにECプラグインを導入すれば完全無料でECサイトが作れる!」とか、馬鹿じゃなかろうか。誰がやるんだそんなの。

というわけで、今回の連載では「小規模&初心者向けのECビジネス」について、僭越ながら少しばかりノウハウをご紹介していきたいと思っています。

連載名は「ビギナーのためのECビジネスAtoZ」。
内容は、我々が4年間スパイスラックを運営してきた経験から感じた「より実践的なECビジネスの始め方、続け方」について。

今回は、以上を「第一回」として長々と前置きを書かせて頂きました。
次回から連載本編スタートです。予定している内容としては下記のような感じですが、話の流れ的に変更するかもしれません。途中で飽きて尻切れトンボになることだけは避けたいと思ってます。。。

  1. 事業戦略のための思考フレームワーク活用のススメ
  2. ECサイトOPENまでの具体的タスク
  3. 目標数値とKPIの設定について
  4. アクセス解析とPDCA

すべて我々が自分で考え、実践して「意味があった」と感じた内容です。
きっと皆様のお役に立てることと確信しております。

って、需要あるんだろうか・・・ (・・;)